往復書簡 まるこよし

まるこ⇄よっしー

往復書簡1

8月9日、「9連休マジ暇」だというマルちゃんから、「交換日記しよう」というハッピーな提案が届く。ひまだ、と言う女からの遊びの提案はおもしろい。 もちろん即OKなんだけど、実はうっすら不安もあったので、今日はそのことをはじめに書こうと思う。

 

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 小学校5~6年生のころ、幼なじみと2人で「くるくるノート」と名付けられた交換日記をしてた。手のひらサイズの無印良品のノートで、おたがいに1冊ずつ持って毎日日記をつける。で、登校時にそれをくるくると交換する。

 

 幼なじみのミンミは、ひじょーーーーーーーに筆まめだった。筆どころか、ハサミやのりまで使ってていねいに仕上げてきた。手のひらサイズのノートの中に、今好きなティーン誌のモデルだとか、欲しい小物だとかを切り貼りして、熱量高めに紹介してくれた。

 

 わたしはというと、まるちゃんが「彼女は相当かなり全くマメではない」と指摘する通りの子どもだった。いや、今よりは少しはマシだったと思いたい。とはいえミンミとは比較にならなくて、くるくるノートはテンポよく行き来せずに私の手元に2冊溜まっていることもざらだった。中身もかろうじて色ペンを使う程度で、それも紺色ばかり(内容については何を書いたのかさっぱり覚えていない)。

 

 ここまで書いてみて気が付いたことがある。小学生のわたしが筆まめでなかった理由は2つある。ひとつは「ことさら話すことがない」、ふたつは「ミンミから私の文章がどう見えるか?を気にしていた」ということ。

 

 はっきり言って、登下校も一緒にしていたんだから、ひとつめの部分は今でも頷ける。ミンミは自分の趣味を大発表してくれていたが、当時の私の関心ごとと言えば、スクールカーストをいかに下剋上し、駆け上がるか?という物騒なものだったので、ミンミに向けてその毒を放つのは気が引けた。なので、どうしても当たり障りなく、まろやかに何かを書こうと思ったらどうしても思いつかない…で、手元に2冊ある状態ということなんだろう。

 

 でも、結局はくるくるノートは中学に入ってからも続き、何十冊ぐらいにはなったと思う。でも本当に自分が書いたものは全然なんにも覚えていない。 ということは、うんうんうなって書いていたあの日記は、天気のように過ぎ去っていくものなのかなとも思う。記憶力のいいミンミが聞いたら怒りそうだな(笑)

 

 彼女は、わたしの筆不精に付いていけなくなって、いつの日かLINEも疎遠になってしまった。それが不安だったかもしれない。でも、「彼女は相当かなり全くマメではない」と指摘された瞬間、その不安は一気に吹き飛んだ!知ってもらっていることは感動だ。ありがとう。

 

 気負うと進まない性質のような気がするので、気楽にやるね!という気合の入った初回をこれで結びます…。